November 22, 2005

旧オマルスカ強制収容所



10年前のちょうど昨日(11月21日)、アメリカのオハイオ州デイトンで和平協定が結ばれ、ボスニア紛争が終結しました。10周年にあたり、先週ごろから各国のニュースでそのことがまた話題になっています。あのボスニア戦争のことを調べるには、今が絶好のチャンス。インターネットのニュース記事だと、一定の期間を過ぎると無料で閲覧できなくなってしまいますから、その前に出来るだけ読んでおこうと思います。私は10年前、ボスニア戦争に関してはほとんど無関心で、「遠い国の戦争」ぐらいにしか思っていませんでした。いま、遅ればせながら少しずつバルカン半島を理解しようとしているところです。

さて、ボスニアの旧オマルスカ強制収容所の今を伝えるこんな記事がありました。
Ex-foes make peace at Omarska (BBC)

記事の中に出てくる、“How could they do this?" "Neighbours, former school friends and work colleagues. I don't understand." という、数少ない生存者の言葉がずしりと心に響きます。以前は近所で挨拶を交わしていた普通のおじさんおばさん、昔の同級生、仕事場の同僚だった人々が戦争が始まったとたん急に敵になって、こんな仕打ちをしてくるんですね・・・・。多民族国家だからこそ起こる現象。体験者の話やインタビューを読まないと、とても想像し得ない状況ではないでしょうか。

上記のサイトで "See the site of the former prison camp in Omarska in Bosnia" をクリックすると、ニュースの動画が見られます。現在の旧オマルスカ収容所の様子と、当時の様子(収容所の中でガリガリになっているクロアチア人やムスリムなど・・)の映像がちょっとだけ見られます。

また、"Before and after images of the Bosnian war” というところで Open (in pictures)をクリックすると、ボスニア・ヘルツェゴビナ各地の戦争中と現在を比べた写真が4枚出てきます。壊れたモスタルの橋と修復後の橋の写真もあります。(両方とも、ネレトバ川から橋を見上げたところ。)

戦争が終わってよかった・・・。

参考 - Goo映画: 「コーリング・ザ・ゴースト 沈黙を破ったボスニア女性たち」(1996) (オマルスカを扱ったドキュメンタリー)

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