November 14, 2005

ヘンゼルとグレーテルがなぜクロアチアではイヴィツァとマリツァなのか



昨日の日記の続きです。グリム童話のヘンゼルとグレーテルがクロアチアではイヴィツァとマリツァと呼ばれていることを書きました。(クロアチアだけでなく、ほかの旧ユーゴスラビアの国々でもそうです。)なぜ?と思って調べてみたら、ヘンゼルとグレーテルはもともと Little Brother と Little Sister とあらわされていたのだそうです。しかし、このグリム童話の初版が出版されるときに、グリム兄弟が「ヘンゼルとグレーテル」という名前にしたのだとか。「ヘンゼル」や「グレーテル」という名前自体は、ドイツの昔話ではありふれた名前で、どこにでもいそうな男の子と女の子の名前というのがその選択の理由みたいです。

詳しいことはここで読めます。

解説つきの「ヘンゼルとグレーテル」(英語)
http://www.surlalunefairytales.com/hanselgretel/index.html

イヴィツァという名前は、9月15日の日記「クロアチア人とセルビア人の名前」にも書きましたように、クロアチアの名前というよりもむしろセルビアっぽい響きがあるそうです。とは言え、ありふれた名前というのは確かなので、「イヴィツァとマリツァ」もクロアチアの子供たちにとってはどこにでもいそうな男の子と女の子のお話に思えるはずです。それはグリム兄弟の意図の通りと考えれば、イヴィツァとマリツァでも全然おかしくない。

ボスニア・ヘルツェゴビナにブルース・リーの銅像が建てられる話のときでもそうでしたが、知らない者にとっては妙に思える話でも、理由や経緯がわかると「へぇ~なるほど~、それは無理も無いな。」と思えたりするんですよね。今回も、へぇ~と思いました!

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