September 19, 2005

ハリー・ポッターと賢「女」の石だったら?



8月31日の「ハリー・ポッターのクロアチア語版とセルビア語版を比較 (3)」に関連する話題です。

「ハリー・ポッターと賢者の石」のクロアチア語版の題名「Harry Potter i kamen mudraca」 に使われている mudrac (ムドラツ)は、「賢い男」という意味の言葉でしたね。では、「ハリー・ポッターと賢い女の石」は何というのでしょうか。mudrac の女性形にあたる一語の名詞で適するものがないため、「女性」という意味の žena を使って説明します。(žena には「妻(wife)」 という意味もあります。)

まず、「賢い女性 (wise woman)」というのは mudra žena

もう少し若くて「賢い女の子 (wise girl)」ならば mudra djevojka 

そして、「賢い女性の (of the wise woman)」にするには語尾を e に変えて mudre žene

ここで、「なんで~?!」と思うかたもいらっしゃるはず。だって、「・・・の」という意味にするとき、男性名詞には a をつけ、女性名詞には i をつけると9月9日の日記にありましたから。知恵(wisdom)という意味の mudrost は女性名詞なので、 i をつけて mudrosti(of wisdom) にしましたよね。

理由:
クロアチア語の女性名詞は a で終わるのが一般的です(単数の場合)。žena や djevojka もそうです。この場合、「・・・の」という意味にするときに語尾の a を e に変えます。

しかし、一部の女性名詞は a 以外で終わります。mudrost も女性名詞ですが t で終わっていますね。このように a 以外で終わる女性名詞を「・・・の」という意味にするときは、語末に i を付け足します。

それで、「ハリー・ポッターと賢女の石」というならば 

Harry Potter i kamen mudre žene (Harry Potter and the wise woman's stone)

žena だけでなく、それを修飾する mudra(賢いという意味の形容詞の女性形)の語尾も同じく e に変えます。

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